薬が効かない生理痛と不妊と閉経

「あまりに強い生理痛で、救急車で運ばれたことが何度かあります。」

仕事で仕入れに行く市場も、それを販売する店も、床がコンクリートでたいていの季節は足もとが冷えて、コンクリートが水に濡れると一層冷たくなるそうです。

「生理で下腹部の痛みが強くなると、腰まで痛みが広がって、下半身はだるくなって力が入らなくなります。」

脈診の結果は、寒湿凝瘀。

寒湿凝瘀による生理痛は、月経時の子宮の入口が開いた時に、寒湿(冷えと湿気)が子宮に入り込み経血の流れを止めてしまうので、経血の排出が滞り強い痛みが現れます。

また寒は温度を下げて臓器や組織を固く収縮させる性質があるため、子宮の温度は下がり続け収縮し続けるので激痛になります。

さらに湿の一度入り込むと動かない性質が重なり、痛みは長く深くなります。

このような様子はもともと体温が低い(腎陽虚)方に発生するため、寒湿が入り込んだときの子宮の温度低下と収縮は激しく、生理痛のなかで最も痛みが強くなります。

寒湿凝瘀による生理痛に一般的な薬が効かないのは、薬の効果超える複雑な変化が体の中で起きているからです。

実際に耐えがたい痛みが発生し自力では動けなくなり、救急車で病院へ搬送されることがあります。

また寒湿凝瘀の状態になると、長期に及ぶ不妊や早期の閉経なども現れやすくなります。

子宮の中に寒湿という冷たい異物があるとなかなか妊娠することができず、ようやく赤ちゃんがお腹の中に宿っても順調に育たないことがあります。

また寒湿という異物が経血の動きを止めてしまうため、生理が突然停止してそのまま閉経することもあります。

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痛みに苦しみながらも、周りに迷惑を掛けないよう懸命に努力をしている方たちがいます。

その中の一部の方は、救急車で運ばれるほどの激しい痛みに襲われています。

このことは皆さんで理解する必要があると思います。

すぐそばにつらい思いをしている人がいるはずです。