激しい痛みの三叉神経痛

「右のこめかみから目の上と下にとても強い痛みが出ます。一瞬ですが、ウッと動きが止まるような激しい痛みです。」

医師からは画像診断を終え三叉神経痛と診断されている。

脈診の結果は風熱狭痰阻絡。

この方はあまり活動的でなく、またおやつをよく食べるため、脾(胃腸)の働きが弱くなり痰(未消化物)が発生している。

その痰に急な気温の上昇(風熱)が重なり風熱狭痰となって神経を襲い、風熱狭痰阻絡による三叉神経痛を発症した。

「痛くない時は何も感じませんが、噛む時や歯磨きの時など動く時に痛みます。痛すぎて何もできなくなりました。食事も怖いので、あまり食べてないです。」

風熱狭痰阻絡による三叉神経痛はとにかく痛いため、問診など負担になることは最小限にして、すぐに横になってもらう。

痰が関係すると痛みが長くなり、繰り返す可能性がある。

風熱を取り除き激しい痛みを鎮めるために初期の治療・養生が大切なこと、また長期化・再発させないために痰に対する治療・養生が大切なことを説明した。

「風熱を早く鎮めるために湯船にはつからずシャワーだけにして下さい。顔に当たるシャワーは少し温度を下げて下さい。取り除くのが大変な痰の治療のために、おやつはできるだけ控えましょうね。」

合わせて痛みが激しいときはゆっくりしてもらい、治まってきたら散歩をするようにお願いした。

「病院での話とずいぶん違いますね。でも理由が分かったのでそうしてみます。」

東洋医学と西洋医学は確かに違うのだが、きっとこの方の三叉神経痛の回復に役立ってくれる。

とにかく早く良くなってもらいたい。