特に人差し指は関節部が赤く腫れ、釣り針に似た形に変形し、皮膚は赤くウロコ状に剥がれ、爪はデコボコと変形している。
「乾癬性関節炎(PsA)と診断されました。いくつかの薬を服用しましたが経過が悪く、今後の治療をどのように進めるか主治医の先生と相談しているところです。指の変形も進んでいると言われました。」
脈診の結果は、風湿熱痺。
風湿熱による痺証。
痺証は現代でいう自己免疫疾患に近く、自己免疫疾患よりもう少し範囲を広げて捉えた病名です。
痺証の中でも風湿熱によるものは、炎症(湿熱)に移動(風)の性質が加わるため、体のどこに炎症が現れてもおかしくありません。
この方は指の症状ですが、全身性の病として考える必要があります。
また風湿熱痺は湿熱(炎症)が主体の痺証であるため、組織や器官を破壊していく傾向があり、風湿熱痺は東洋医学でも恐れる病のひとつです。
この方は湿熱のうち熱が強い様子の脈ですから、熱による強い炎症が関節を変形させ、熱により表面の皮膚は乾燥して剥がれてしまいます。
また湿も加わるため変形は強くなりやすく、剥がれる皮膚は大きいです。
「人に指を見せたくなくて、ポケットに手を入れたり手袋をして隠しています。でもポケットに入れても手袋をしても、指が温まるので痒くなってしまいます・・・」
この方の指は、人の視線に何度もさらされてきたはずです。
ストレスは患部の炎症を強くするので、薬が効きにくかった可能性があります。
一見するとストレスに関係がなさそうな症状でも、経過が悪い場合は心の変化も考えながら治療を進めることが大切です。