「20歳台に生理がなくなって10年経ちました。子供の時からアトピーがひどく、大人になってから、水分摂取を最小限にして治す病院に入院したり、農薬や添加物を徹底して排除する施設で生活したり、野菜ジュースと断食で治す指導を受けたり、どうしてもアトピーを治したくて色々な事をしましたが、途中で生理がなくなってしまいました。」
当初は赤み・腫れ・びらん・滲出液がひどかったが、今はびらんと滲出液は治まっている。
しかしそれ以上は良くならない。
現状は顔と首が赤黒く腫れて乾燥し、所々に小さなかき傷がある。肘から指先にかけては、赤み・腫れ・乾燥・裂け・めくれが入り混じる。
脈診の結果は陰虚陽亢 。
「婦人科で検査をしてもらって婦人科自体に問題はなく、甲状腺なども診てもらって問題はありませんでした。治療を続けていますが、生理が無かった期間が長すぎたので再開が難しい場合があると言われました。この先のことを考えると心配です。」
生理の停止は陰虚(血と水の不足)のためで、現状のアトピー性皮膚炎も陰虚が原因だ。
陰虚には萎縮という意味もあるので、婦人科に萎縮が始まっていると治療は難しくなる。
しかし陰虚を改善し生理を再開させなければ、アトピー性皮膚炎は良くならない。
水分制限や肉・魚の制限、野菜を含めた飲食全体量の制限、頻繁な断食などで陰虚になってしまった。
陰虚になれば経血も滲出液も出ない。
滲出液は飲食を減らせば出なくなるのは当然で、普通に飲食をしても滲出液が出ないようにすることが本当の治療になる。
そうしていれば続発性無月経は発生しなかった。
飲食を制限しても、農薬・添加物・薬・ワクチンなどを排除しても、治らない人はたくさんいるし、この方のように深い問題が現れてしまった人もたくさんいる。
アトピー性皮膚炎の原因はひとつではない。
だから正確な見立てが必要で、姿を変えていくアトピー性皮膚炎をしっかり診ていく必要がある。