「お酒も甘い物もお好きですか?」
「そうなんです。」
「その二つが原因です。」
脈診の結果は肝経湿熱。
肝経湿熱はアトピー性皮膚炎の他に、婦人科症状として、黄色くにおいの強いおりものが増え陰部の強い痒みが現れる。
尿は濃い黄色になり、悪化するとおりものに赤みが入ることがある。
「先日から、おりものと陰部の痒みを婦人科で診てもらっています。」
「皮膚科と婦人科の症状は違うものと思ってしまいますが、○○さんの場合は原因が同じです。お酒と甘い物が過ぎると湿熱が現れ、ベタベタするアトピーになります。湿熱が肝経というラインに入ると陰部にも症状が現れます。薬で症状を抑えても、飲食を変えないとなかなか良くなりませんよ。」
「会社に入ってお酒を飲むようになってから、アトピーが悪化したように思います。それに婦人科の症状は、お酒が好きになってから時々あります。」
「お酒は気を付けないといけませんが、甘い物も要注意です。塩や添加物は気を付けても、甘い物は気にせず口にしている方が多いです。東洋医学では米や芋の甘みは身体に良いですが、砂糖などの強い甘みは毒になり、今のような摂取のしかたは心配です。アトピーをはじめアレルギーや膠原病など、治りにくい病の原因になります。」
「好きなものをやめないといけないですね。」
「○○さんのアトピーは肝経湿熱によるものですが、脈の上では極端にひどくありません。完全にやめなくても控えめにしてもらえばいいですよ。それにお酒と甘い物を控えめにすると身体が楽になり、むくみも取れて身体のラインがきれいになります。」
「少しづつ、がんばってみます。」
根本は酒や甘い物を摂り過ぎてしまう欲しがってしまう身体が問題で、この点を中心に治療を進める。
しばらくすると酒と甘い物は適量で満足できる身体になり、アトピー性皮膚炎と婦人科の問題は改善される。