「添加物・農薬・塩素・薬を徹底して避けていますが、アトピーが良くなりません。水・大気汚染・新建材のことも考えて転居をしましたが・・・。」
こういったものが根本原因であれば徹底して避ければ改善するはずだが、本当に気を付けていても良くならない人は多い。また、こういったものを気にしない人にアトピー性皮膚炎が特に多いわけでもない。
子供の時に接種したワクチンや胎児の時に母親が摂取した飲食(添加物・農薬など)・薬物を心配している人もいる。添加物・農薬などの基準が海外と異なることを問題視する人もいる。
しかし添加物・農薬・薬・大気汚染などがない時代から、アトピー性皮膚炎とは言わなかったが同様の皮膚病の記載は多い。
この方の症状と脈状は古書に書いてある皮膚病と一致する。
この方は飲食を受け入れる消化器と消化器の力に支えられている肺に問題があり、この問題が肝胆に及んだため全身にアトピー性皮膚炎を発症している。
身体の外からくる異物をアトピー性皮膚炎の原因と考え対処している患者さんは多く、本当に注意して生活をしている。しかし身体の中に原因があると考える人は少ない。
花粉・黄砂などが外からやってきても、三焦・肺・胃腸などがしっかりしていれば肌や粘膜に問題は起こらない。添加物・農薬・塩素・薬などを口にしても、胃腸に気の不足や積熱などがなければ問題は現れない。
同じ物を口にしても同じ環境にいても、アトピー性皮膚炎が現れる人とそうでない人がいる。この差を見極めることは、アトピー性皮膚炎を理解することになる。